クリニック変更、スピード妊娠・出産
不妊症(不育症)治療・出産体験インタビュー
クリニックを変更して1回目の体外受精で妊娠・出産に至った事例
回答者プロフィール・治療歴
鹿島さん(仮名)
神奈川県川崎市 40歳 結婚8年目 ※出産時
2009年 | |
- | 結婚 |
2013年 | |
- | Bレディースクリニックで卵管造影検査の結果、卵管が通っていないことがわかる。体外受精を勧められる。 その後、Nクリニックに変更し、卵管造影検査で卵管を通してもらう。 12月から鍼灸治療を開始 |
2014年 | |
- | AIH6回、妊娠せず |
2015年 | |
1月 | 体外受精にステップアップのためG産婦人科に変更 |
8月 | Wクリニックに変更 |
10月 | 体外受精1回目。3つ採卵、顕微授精で1つ受精、移植、妊娠判定 |
2016年 | |
夏 | 出産 |
インタビュー本文
インタビュー日時 2017年4月
◆…聞き手
最初の不妊治療クリニック
よろしくお願いいたします。鹿島さんは結婚して4年後くらいから不妊治療のクリニックに行き始めたんですね。最初にBレディースクリニックを選んだ理由は?

当時の通勤の途中駅だったので。
通いやすかったんですね。こちらでは血液検査も合わせてひととおりの検査をされましたか?
ひととおり。(妻の)自分だけやりました。
この時卵管造影検査をして……
で、卵管が詰まってて「体外受精をやった方がいいよ」と。
早い段階から体外受精を勧められたんですね。
そう、サクッと言われて(笑い)。タイミング(療法)をしたかしないかの段階で言われたんで、もう「わぁ……」と思って。「卵管が通ってなければ意味が無いから」というようなことを言われました。
体外受精は考えていましたか?
あまり深く考えずにひとまず病院に行ってみた感じでした。体外受精で産んだ知り合いから「(不妊治療を)始めちゃうとドンドンと流されるかのようにそこ(体外受精)までの段階に行く」とは聞いていました。
そうすると先のステップアップのことはまだ考えていなかった?
そうですね。夫があまり病院に行くということに乗り気でなかったし、私に何か原因があるとか理由がないと行かないなと思ったので、ひとまず病院に行った感じです。
不妊治療の情報というのはどちらから得ていましたか?
主にインターネットから。さきほど話した知り合いの話は友達経由で聞いていましたが、直接的には情報はありませんでしたね。
周りに相談はしましたか?親御さんには?
親は治療していたことも知らないです。友達とか妹は知っています。
親御さんに言わなかったのは心配するからですか?
前に体質のことで母親に「似ちゃったからごめんね」と謝られたことがあって。言ったらこれはまた謝られるなと思って(笑い)。もしかしたらできないかもしれないし、なおさら言わなくていいかなって。
クリニックを変更
Bレディースクリニックで卵管が通っていないという結果がでて、今度はNクリニックに変更してますね。理由は?
1回(の卵管造影検査で)ダメと出ていきなり体外受精というのに抵抗があって。いろいろインターネットで検索していたら「2回検査をしたら卵管が通った」という話を見つけたんです。ただ前のところ(Bレディースクリニック)でもう1回卵管造影検査をやるのは嫌だなと。もともと生理痛がひどくて会社の近くのNクリニックには行っていたんです。そこはどちらかというと婦人科という感じで不妊治療をやっているイメージがなかったんですけど、人工授精まではやっているということがわかって、また院長先生が男の人なんですけど、婦人科の先生としてサバサバ、ハキハキしていて良かったので、それでNクリニックに行くことにしました。そうしたらそこの先生も「2回(卵管造影検査を)やるべきだ」との考えで、そうしてサクサクと話が進んで(検査をして)卵管を通してもらいました。
卵管造影検査で卵管が通ることがあるというのは一般的には知られていないですよね。
そもそも卵管造影検査をするということもどんな検査かも知らなかったし、Bレディースクリニックで初めて検査するときも「そういえばどんな検査をするんだろう?」と当日に検索して(笑い)。痛いかもしれないと読んで結構ビビったりとか(笑い)。
(笑い)。卵管造影検査に痛みはありましたか?

Nクリニックでは痛くなかったんですけど、1回目(Bクリニック)は本当に痛くて。しかも結構痛いのにどこもつかまれないような椅子の上で検査して、先生も「頑張れ」みたいな感じでつらかったんです。Nクリニックの方は、台の上に仰向けになって膝を立てて結構リラックスする感じ。それが良かったのか2回目だったから(痛みがなく)良かったのかわからないですけど。
卵管が詰まっていると言われたのはどちら側でしたか?
両方と言われましたね。それで両方とも通ったと言われて。
それは本当にラッキーでしたね。Nクリニックでは卵管造影検査以外に検査をしましたか?
ひととおりしたんじゃないかな。通った段階で夫の検査もしました。
この時に精子の検査もしたということですね。
フーナーテストをしました。
人工授精にステップアップ
そしてAIH(人工授精)にステップアップしましたが、抵抗はありましたか?
なかったですね。
当時のカルテには「(タイミング療法とは違って)帰りを待たなくていい」と(笑い)。
(笑い)。そうなんです。夫も子供を欲しいのにあまり協力的でなかった。(とるように)言われてタイミングをとるのが嫌だったのかもしれないですけど。
この頃、精子の運動率が悪かったんですよね。
それでツムラの漢方を飲んでました。
ご主人は薬とかを飲むことには抵抗はなかったんでしょうか。
飲んだり飲まなかったり、覚えていたらという感じ。一応わかりやすいところには置くんですけど、仕事とかで余裕がなかった時は飲んでなかった時もあったと思います。
そうすると飲むように促したり?
そこまではしなかったです。「飲まなくてできなかったら知らないよ」って感じ(笑い)。生活リズムがぜんぜん違って朝も夜も別だったので。

顔を合わせることも少ない感じ?
私が早く出て、あっちが遅く帰ってくるんで。
それだとタイミングをとるのは難しかったですね。
そうですね。だから……ホントに”非”協力的でしたね(笑い)。
ご主人の方は漢方薬を飲んでいましたが鹿島さんの方は何か飲んでいましたか?
葉酸を飲んでいた時期もありました。鉄とかほかにもセットになっていたものを飲んでいました。
葉酸入りのマルチビタミンとか。
そんな感じです。
不妊治療中に何か心がけていたこと、気をつけていたことはありましたか?
冷やさないようにとかお酒は飲まないとか。コーヒーはもともとあまり飲まなかったので気にしていなかったですけどなるべく温かいものを飲むようにしました。
鍼灸治療
この頃、鍼灸治療を続けてきて生理痛が減ってきたとカルテには残っているのですが、他に変化はありましたか?
身体が楽だったし、それこそ夫のことで話を聞いてもらったので心身ともに癒やされたというか。精神的にもだいぶ助かってましたね。
それまでは鍼灸治療を受けたことがなかったそうですが、やってみようと思ったわけは?
足のマッサージとかが好きで、行くたびに「足が冷えてますね」と言われていました。もともと自覚はなかったんですけど。それができない理由の一つにあるのかなと思って検索していた時に、鍼という選択肢を見つけて。マッサージは足つぼとかいろいろ行き尽くしたんで今度は鍼をやってみようかなと。
薬などで治すのではなく?
薬で冷えが改善するっていうイメージがなくて。どっちかというと元から治す方がいいんじゃないかと。

体質改善ということですね。初めての鍼は怖くなかったですか?
そうですね。ちょっと友達から怖い話を聞いていたんですけど(笑い)。友達が肺に穴が開いちゃって。
気胸?
はい、でちょっとモメたりしていて。中国の鍼って太いですよね。そこは鍼がそういう太い所だったので「違うかな」と思ってここ(当院)へ。
人工授精から体外受精へ
AIH(人工授精)は半年くらいやってみようとおっしゃっていたのですが、目安のようなものはありましたか?
Nクリニックの先生がだいたい半年やろうということで。
AIH6回目の生理の時に、病院を変えようかどうか考えているとおっしゃっていました。NクリニックはAIHまでですもんね。
そうなんですね。ただ(体外受精のための)次の病院の紹介はしてくれるのだけど、その病院が料金が高いといわれているU病院だったんですよね。セレブ病院のような。そこはないなと思って行きやすい所を自分で探しました。
この頃、RメディカルクリニックとJクリニックを検討していたんですよね。その理由は?
Rメディカルクリニックは会社の近くということで行きやすさを重視。Jクリニックは(当時の担当施術者から)聞いていたのかな、Wクリニック系なんですよね。Wクリニックは”怖い””厳しい”というイメージがあって、だったらちょっと同じ系列で柔らかそうな所でJクリニックにと(笑い)。
(笑い)。体外受精の説明会は行きましたか?
結局どっちも行っていないです。引っ越しをして急に最寄り線沿いのG産婦人科ということにしたんです。あとやさしそうなということで(笑い)。
G産婦人科の情報はどうやって?
インターネットで自分で調べました。
体外受精へのステップアップにするあたって考えるものはありましたか?
あんまりなかったですね。「それ(体外受精)でできるんだったらなんでもいい」というわけでもないですけど……NクリニックとかはAIHをする時でも「数撃てば当たるからタイミングをとりなさい」という先生だったんですね。だけど夫がそこまでは協力的ではなかった。(タイミングを)しようがしまいが私は夜起きて待っていなきゃいけないとかで、その月一の夫への報告とかが本当にもうしんどくて。
月一の排卵の頃がつらかった?
そのストレスがずっとあったと思うですよね。夫もストレスがあったとは思うんですけど私もストレスだったんですよ。
待っていなきゃいけない……

それであげくに生理が来るみたいな。
つらいですね。
体外受精だと逆にもうタイミングをとってはいけないから、むしろラッキーくらいな(笑い)。
体外受精はご主人にとっては抵抗はなかったんでしょうか。
さすがに段階を踏んでいたので、夫もそうとは考えていなかったと思います。
この頃、精子の状態はどうだったのでしょうか?カルテには亜鉛を飲ませていると書いてありますが。
仕事が忙しいこともあって良くなったり悪かったりでしたね。でもG産婦人科でもWクリニックでも顕微授精になりました。
G産婦人科は半年くらい通っていますよね。
一回顕微授精をしました。
この頃AMHを測っていますよね。0.4。急いだほうがいいとか何か言われましたか?
「早めにもうやった方がいいよ」という感じだったと思います。
G産婦人科ではたしかショート法だったんですよね。覚えていますか?

注射を毎日射ちに行ったりとかしていました。
自己注射は?
自己注射もあったんですけどちょっと怖くて。会社帰り、G産婦人科で結構遅い時間にもやってくれたりして仕事に影響がなかったので。
会社には不妊治療について伝えてありましたか?
一番上の上司にだけ伝えていました。ちょっと何かのポストにつくという話があって、それで話をしたんですけど。もともと病院で休んだりして抜けてもいい会社だったので「病院に行くならいいよ」という感じでした。
それでは仕事をしながら病院に行くというストレスはなかったわけですね。G産婦人科は朝は早くから開いていた?
診察自体はそうじゃないかもしれないんですけど、朝も夜も注射のために開けていました。
Wクリニックに変更
G産婦人科でも採卵・移植していますが、その後Wクリニックに転院した理由は?
G産婦人科がアナログ的で。ダメだった時も血液検査とかもやらないので、結局理由がわからないけど次、という感じになっちゃうので。これは「私には合っていない、無理だな」と。体外受精は金銭的にも何回もできるものでもなかったし、だからここで続けるのはもったいないなと思って。前からWクリニックは数値を調べるという話をここ(サロン)でも聞いていたので、じゃああと1回2回くらいしか(体外受精が)できないのだったら、一番メジャーな所に行こうと思ってWクリニックに行きました。
この時はWクリニックの体外受精の説明会には行きましたか?
行ってないです。初診の時に夫と一緒に行っただけです。
初診の時には何かWクリニックで言われましたか?
私が「痩せなさい」と言われました(笑い)。あとは特になかったですね。それで血液検査したところ、何かの値が高くて今回はできないと言われました。また来月検査に来てくださいと。
甲状腺の値でしょうか?
いえ、毎回測るようなものでした。何の値か覚えていないんですけど……
Wクリニックでの体外受精

Wクリニックで1回目の採卵ですね。この時はクロミッドを飲みましたか?
そうですね。「へー飲むんだ」と思って。Wクリニックではあまり薬を使わないという話じゃないですか。
(患者さんによっては)クロミッドを3日目から10日間くらい飲むようですね。
それくらいだったと思います。
G産婦人科では採卵時に局所麻酔を使っていたと思いますが、Wクリニックでは無麻酔。怖いというふうに思いましたか?
あんまりそういう怖いというイメージはなかったですね。
実際、痛みはありましたか?
採卵よりも洗浄が痛くて(笑い)。そっちの方の印象が強かったですね。
それでこの時に3つ採卵できました。
移植の前に培養士さんと面接があって、夫の精子の奇形率がすごかったので顕微授精にしましたと言われました。
当時のカルテには「二日目胚を新鮮胚で戻した」と書いてあるんですけど、Wクリニックの場合は卵管などに問題がない場合は最初の2回くらいは新鮮胚で戻すんですよね?
たしかそうです。
Wクリニックでのプランは成功報酬型?
成功報酬型は年齢制限でもうひっかかっていたんです。
その時の年齢は?
39歳でしたね。
G産婦人科での体外受精とWクリニックでの体外受精で、行く頻度や金額的に大きな違いはありましたか?
金額的にはそんな変わらなかったと思います。Wクリニックでは注射をしていなかったので行く回数はすごい少なかったです。一回調べて、数値を見て採卵をする日を決めて、それで採卵。そして電話して「大丈夫でした」って言われて次の日に移植して、それで何週間後に来てねと言われて行ったら「妊娠してます」と言われたので、すごい少なかったと思います。
初妊娠、出産へ
着床判定をもらってこの時はどんな気持ちになりましたか?
びっくりしました。今までかすりもしなかったので。嬉しいというよりか本当にびっくりしました。
ご主人の反応は?
びっくりしてました(笑い)。Wクリニックの初診時、あそこの病院の大きさとか人の多さとかを見ていたので、さすが大きい所は違うなという感じでしたね。
着床判定までにWクリニックに行った回数は4回、最短といった感じですね。ご主人もびっくりするはずですね。
「今まで何だったんだ!」というくらいの感じです(笑い)。しかも1回目でできたので。
不妊治療を通してみて夫婦関係の変化というのは何かありましたか?
ないです、ないです。もう非協力的だった恨みしかなくて、本当に(笑い)。「だってしょうがないじゃん、忙しいし眠いし疲れているし」で。奇形率がすごくて98(%)とかとかだったんですよ。「自然妊娠は無理」と培養士に言われて。それを報告した時はさすがに夫も落ち込んでいましたね。
そうするとそれまではあまり自分のせいでないと思っていた?
「元気ないとは言っているけど薬は飲んでいるし」みたいな。けど「自然妊娠は無理」とまで言われるとさすがに。もっと早くそこまでわかっていればよかったなと思いました。たぶんずっと悪かったと思うんですよ。今までそこまで言ってくれる人がいなかったんですよ。
そうすると培養士さんとの面談は重要だった。
(私の)気分的には良くなりましたね(笑い)。

ところで出生前診断はしましたか?
しませんでした。
病院には勧められましたか?
「年齢的に言うけどどうする?」と言われました。勧めるという感じではなかったです。
検査しなかった理由は特にありますか?
夫に訊いたら「どっちにしろ産むんだからいらないでしょ」と。
不妊治療のクリニックを選ぶポイント
Wクリニックに転院して1回目で妊娠・出産しましたが、クリニックを選ぶときのポイントというのはありましたか?
やっぱり自分にあっているかどうかですね。Wクリニックは血液検査とかで全部わかるというのと、要領がいい感じが私には合っていたと思うんですよね。それを冷たくて嫌だと思う人もいると思うんですけど。「怖いな」と思ってG産婦人科に行ったりしていたというのは正直回り道しちゃったなという感じはします。いきなりWクリニックに行って体外受精をやっていればすぐ産まれたんじゃないかと。
すぐにステップアップをしておけばというだけではなくWクリニックへということですか?
自分に合っているWクリニックに行っていたらですね。結局自分に合ったところが最後になっちゃった。でも当時の心境としてはしようがなかったのかなとは思うんですけど。あの”厳しい”と言われているWクリニックにいきなり行けたかと言えば……行けなかったかな。

実際Wクリニックは厳しかったですか?
ぜんぜん厳しくなかったです(笑い)。なにが厳しいのかな?確か院長先生が変わったんですよね。それで何か変わったという話も聞きました。少なくとも私が行った限りでは厳しいと思ったことは一度もなかったです。あととにかく採血が上手でした。
痛さが違いますか?
ぜんぜん本当に。その後産婦人科で(血液を)採るじゃないですか。痛くて。Wクリニックで痛かったことは一度もなかったです。たぶん採血のためだけの専任の方がいるんでしょうね。
振り返ってみて
最後になりますが不妊治療をしている方、これからする方にメッセージはありますか?
一番の大敵はストレスだと思いました。やっていることに不安を感じることは仕方ないですけど、最初に夫が協力的かどうか。体外受精になって夫のストレスもなくなったので、それがよかったのかなと後になって思いますね。幸い仕事のストレスとかはありませんでした。
ストレスをためないように?

自分にあった病院を選ぶのもストレスをためないことにつながると思います。基本的にG産婦人科のときは毎回同じ先生だったけどWクリニックは毎回違いました。それでも私はぜんぜんストレスがなかったんですよね。それが嫌だという人もインターネットでいたんですけど。担当になった人に不信感ができるとそれで終わりになっちゃいますし。結果みんなやさしかったです。厳しいと思う人って、Wクリニックのポリシーか何かに反論するとワーと返されてそう感じちゃうんじゃないかなと思うんですよ。
なるほど。
あそこの先生たちを信じているとやさしいんじゃないかなと。あそこの先生たちは自分の信じていることに関して、いい意味でプロフェッショナルな感じがしました。信じられないんだったらストレスが溜まるので、別の病院に行ったほうがどっち(本人とクリニック)のためにもいいんじゃないかなと。
ありがとうございました。おつかれさまでした!