不妊症
不妊治療でよく使われる薬
- シクロフェニル(セキソビド)内服の排卵誘発剤
- クロミフェン(クロミッド、セロフェン)内服の排卵誘発剤
- ドーパミンアゴニスト療法(テルロン、パーロデル)高プロラクチン血症に対する治療
- hMG-hCG 注射による排卵誘発剤
タイミング療法
超音波検査で卵子の大きさやホルモン状態を調べたうえで、排卵日を予測し、ベストなタイミングをはからう方法です。ホルモンバランスが崩れている、排卵していないなどがわかったときは、排卵誘発剤を使って妊娠率を高めます。不妊治療は一般的にこの方法からスタートします。
人工授精(AIH)
採取した精液を洗浄し、ごみや細菌などを除去して運動性の良いものを選んだ後、子宮の奥に直接送り込む方法です。受精、着床、妊娠の成立は、自然妊娠と変わりません。精子の数が少ない、運動率が低い、射精できないなどの男性側に原因がある場合、夫婦ともに原因がなく妊娠しないケースにも用いられます。妊娠率は5~10%といわれています。比較的安価に行え、人工授精自体の費用は一般的に2~4万円程度です。
体外受精(IVF)
採排卵誘発剤で卵巣を刺激して卵を育て、膣から針をさして卵を採取し、採取して濃度を調整した精子を使って受精(または授精)させます。その後受精卵が順調に育ったら、それを子宮に戻して無事に着床すれば妊娠が成立します。費用は医療機関やその方法、受精卵の成長具合によっても大きく異なり、一般的に10万~80万円程度と人工授精とは桁が違ってきます。
受精(または授精)させる方法には主に次の二通りがあります。
コンベンショナルIVF
容器の中に卵子と精子を入れて自然に受精させます。顕微授精に比べて費用が安く済みますが、受精しない場合もあるほか、多精子受精などもわずかに起こる恐れがあります。「ふりかけ」とも呼ばれます。
顕微授精(ICSI)
選んだ精子1つを直接卵子に注入し授精させます。卵子にわずかながら傷がつくことになります。費用が高くなりますが、より確実な方法と考えて、最初からコンベンショナルIVFを選ばず顕微授精を選ぶ方は大変多くなっています。