不妊症・不育症の鍼灸治療 女性のための鍼灸サロンvvB

流産2回を経て43歳で初出産

不妊症(不育症)治療・出産体験インタビュー

流産2回をしつつも43歳で初めての出産に至った事例

回答者プロフィール・治療歴

与田さん(仮名)
東京都世田谷区 43歳 結婚 4年目 ※出産時

2011年
10月 近くの産婦人科でタイミング療法から開始
2012年
2月 Yクリニックを紹介されて受診、検査とタイミング療法で様子見
6月 排卵誘発剤(薬・注射)を使ってみる
11月 AIH(人工授精)1回目
2013年
1月 AIH(人工授精)2回目
2月 AIH(人工授精)3回目、妊娠
4月 稽留流産、手術
8月 AIH(人工授精)4回目
9月 AIH(人工授精)5回目、ステップアップを勧められる
10月 Wクリニック受診 ※Rクリニックの説明会にも参加
11月 IVF(体外受精)、採卵、移植、着床せず
12月 IVF(体外受精)、採卵、移植、妊娠
2014年
1月 稽留流産、手術
6月 IVF(体外受精)、採卵、移植、妊娠
2015年
2月 帝王切開にて出産、約3000g

インタビュー本文

インタビュー日時 2016年6月
◆…聞き手

はじめに

不妊症・不育症治療体験談インタビューイメージ
与田さん

今日はよろしくお願いいたします。

お願いいたします。

最近、育児はどうですか?

大変ですね。産むことまでしか考えていなかったので……。授乳の際、最初は上手に飲めなかったりで30分かかったりとかしたり、「こんなに赤ちゃんってすぐに泣くんだ」って……。

予想よりも大変だった?

そのつど悩みもでてくるし、世の中のお母さんを尊敬すると思いました。

治療開始

不妊治療を開始するに至ったきっかけは?

子宮がんの検査で近所の産婦人科に行ったんですけど、その時ヒアリング(の記入用紙)に「不妊」の箇所があって、そこに丸をしたら、後で先生の方から「年齢的に難しいですよ」と言われて。「(当院は)不妊専門じゃないのですが、タイミング法なら基礎体温をつけて教えることはできますけどどうされますか?」みたいな軽い感じで訊かれて、なんとなく(不妊治療を開始した)っていう感じでした。

この時は何歳でしたか?

40歳ですね。

子宮頸がんの検査を受けた最初の産婦人科での不妊検査というのはどのようなものでしたか?

検査は内診だけで基礎体温をつけて「そろそろタイミングとってみてください」みたいな感じでしたね。薬はなく。

この時、不妊治療に抵抗があったということですが、どういったことに抵抗がありましたか?

不妊症・不育症治療体験談インタビューイメージ
イメージ

病院に行って診察台にのるというのにすごく抵抗があったんですよね。通院するっていう抵抗と、なんか(赤ちゃんが)できないことがちょっと恥ずかしい……みたいな感じ。私だけ一人病院に行って一人で抱え込むというのもちょっと嫌だったんですかね。

そういった話はご主人にしましたか?

主人の周りの友達で、体外受精で授かっている人、通院している人もいれば、子どもがいる友達がたくさんいたりなので主人は全く抵抗がなく「行けばいいじゃない」みたいな。

不妊治療専門クリニックに転院

「2012年にYクリニックに紹介されて受診」ということですが、これはどのように紹介されたのですか?

産婦人科で2、3回かタイミングをとってもダメだったんで「うちではこれ以上はできないので専門のお医者さんを紹介しますよ」みたいな感じ。病院をいくつか教えてもらったんですけど、その時病院の知識もまったくなくて、看護婦さんが「きっとここが通いやすいですよ」みたいな感じでパンフレットをもらって「ハイ」と。それで紹介状を書いていただきました。

Yクリニックではどんな検査をしたか覚えていらっしゃいますか?

あらゆる検査をしたと思います。最後の方で卵管造影検査をしたと思います。

Yクリニックでは最初にタイミング療法をしているんですよね?

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何回かしたと思います。

すぐにステップアップを勧められませんでしたか?

最初から「急いだほうがいいです、あまり悠長にはやっていられないよ」みたいに言われてはいましたが、私が「タイミングをとってみたいです」みたいな感じで言ったんだと思います。

与田さんの希望でタイミング療法から始めたということなんですね。次のAIHにステップアップする前に排卵誘発剤を使ったということですが、これはタイミング療法の段階ですでに使っていたということですね。

はい、クロミッドを。途中から注射も増やして。

AIH(人工授精)

AIHにステップアップする時に抵抗はありましたか?

病院に通いだしたら意外と大丈夫でした。最初はAIHが何かもわかっていなくて「人工授精」と名前だけ聞くとすごく自然じゃない感じで嫌だったんですけど、(説明を受けて)「あ、そうなんだ、そんなに自然に逆らっているわけでないんだな」と。あと価格的にもちょっと身近な感じがして。人工授精までは抵抗はなかったです。

AIHもクリニックによって金額が変わりますが、どれくらいだったか覚えていらっしゃいますか?

一回、当日にかかる費用は1万5千円くらいだったと思います。

ご主人の精子には問題はなかったですか?

全く問題なく。

人工授精の時はクロミッドとか注射はしてましたか?

してました。注射は痛かったです。最初は平気だったんですけど、何回もされてだんだん痛く感じてきて、最後の方はびっくりするくらい痛かったこともありました。

AIHを何回かしていって薬の量は変わりましたか?

いえ、それは変わりませんでした。(人工授精時3回目の時に)先生に「今回ダメだったらステップアップしましょう。ステップアップする前に妊娠する人が多いんですよ」って言われてました。

最初の妊娠・流産

AIH3回目で妊娠、この時は残念ながら5週目で流産されてます。どんなことを考えたか覚えていらっしゃいますか?

(妊娠したら)「おめでとう」と手を握ってくれて喜んでもらって私は「あ、ありがとうございます」くらいで、そんなに「やりました!」みたいな感じにはなれなかったんです。その次クリニックに行った時に先生から「残念だけど……」と言われた時に、自分のことじゃないような気持ちであまり悲しみとしても受け取れなかったような……。

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そこからは流れ作業ですよね。「ここでは(流産の手術が)できないので産婦人科で手術をしてもらいたいんです」など新しいことをいろいろと言われて、言われるがままに行動していただけで、すごく落ち込んでいたわけではないですね。つわりみたいなのも少しあって妊娠の実感は少しあったんですけど……。ある種、他人事のような……。

他人事のようだと?

自分のことじゃないような気がしてました。そこで流産することは確率が高いことでよくあることだとか、お母さんの責任じゃないとかの流産の知識もなく……。(妊娠がわかった時も)そんなに「やった」みたいな感じもなくて不思議な感じでした。

流産の手術で入院しましたか?

日帰りでした。

麻酔は全身麻酔?

全身麻酔でしたね。

流産の手術のあと不妊治療の続けることを嫌になったりしませんでしたか?

なかったですかね……。こちら(当院)で「妊娠するんだから、また妊娠できますよ」みたいなことを言っていただいたんですよね。私も「あ、そうか」と。わりと前向きに捉えていたような……人工授精で《妊娠できる》と思っていた気がします。

体外受精へのステップアップを決心

手術のあと2周期空けて人工授精を2回しましたが、この時にステップアップを勧められていますね。

私としては、妊娠したからもう少し人工授精をやりたいと思っていたんですけど、先生から「そんなにのんびりやっていられないから、次、最後にしましょうね」と言われていたと思います。

納得しましたか?

まあ「先生がそういうふうにいうんだったら」と。ただステップアップするには抵抗があったんですよね。

人工授精と体外受精では大きな差がありますもんね。

はい。今まで生理痛がひどいとかそういうトラブルもなかったのに《妊娠するのにそこまでしないといけないんだ……》と。知識がないからなんですけど「体外受精」という言葉からしても、費用的にも……。私の周りはもっと若いタイミングで妊娠しているので《体外受精までして赤ちゃんが欲しいのか》とすごく悩みましたね。

さらに転院

ステップアップを勧められてから転院していますが、Yクリニックは体外受精の治療をしていない所だったということですか?

いえ、やってます。

どうして転院されたのですか?

休診日があったり夏休みがあったりして、それでAIHをできなくて「この時はタイミングをとってください」というのがあったので……。それで体外受精の実績のあるRクリニックの説明会に行ってみたんです。

Rクリニックの説明会に行って、体外受精の不安は取り除かれましたか?

ホテルの会場で座れないくらいのたくさんの人がいて《こんなにたくさんいるんだ!》という驚きがありましたね。この説明会の前に、先に(別の)Wクリニックの初診を先に受けていて、そっちの方で「(体外受精は妊娠の)お手伝いをするだけなんですよ」という説明をしてもらって(体外受精の)嫌なイメージが少しだけとれた感じがしました。初診で「6、7回くらい(体外受精を)やったら妊娠するよ」と言われたんですよね。今まで「急がなきゃ」ということばかり言われてきたので「あ、そうなんだ」と。

ではRクリニックとWクリニックのどちらにするか迷っていたということですか?

体外受精をしたことのある人に「私が与田さんの年齢だったら迷わずRクリニックを選ぶよ」と言われた時があって、それから(インターネットの)検索をずっとしました。確かに「Rクリニックはすごい、でも冷たい」みたいな。「そこは求めていない」という意見と「つらいことなのにやさしさがなくイヤだ」という意見の両方がありましたね。それでさらに調べていたら同系列のWクリニックがでてきて、そこはみんな「やさしい」と。それに通うのも難しくないと。

体外受精

Wクリニックではどんな検査をしましたか?

子宮頸がんの検査は「最後の検査から一年経っているのでやっておいて欲しい」ということで検査しました。「初診の時にやっておいた方がお得だから」と。あとは血液検査ですかね。

卵管造影検査は?

しなかったですね。卵管造影検査の結果は持って行ったんです。

採卵の時に麻酔は?

しなかったです。

痛みは?

緊張はあったんですけど(痛みは)全く無く《こんな簡単に終わるんだ》と。

怖さは?

はい、異様な感じで緊張したんですけど……たしか待っている間に採卵かなんかの流れのビデオが流れていましたね。

それを見て少し緊張や不安がなくなった?

(ビデオが)ないよりかはあって良かったですね。

採卵した卵の個数は覚えていらっしゃいますか?

確かあまり採れなかったと思うんですけど……移植できるまでになった卵は体外受精1回目、2回目ともに1個だけだったと思います。

この時、排卵誘発剤として使った薬は覚えていらっしゃいますか?

スプレキュアと……うーん。

カルテを見ると……えーと、あとフェマーラでしたね。体外受精はふりかけでしたか?

そうです、顕微授精はしたことがないです。

2回目の妊娠・流産

体外受精2回目で妊娠していますが、1回目の時と何か治療方法は変わりましたか?

いえ、そのまま同じやり方だったと思います。

この2回目の妊娠時のお気持ちは覚えていらっしゃいますか?

うーん、第一段階として「やった」くらいな感じでしたね。

心拍確認はしましたか?

はい。

残念ながら再び稽留流産されていますが、この時の流産の理由は先生から何か言われましたか?

たしか院長先生に改めて調べられて「あれ、いくつ?」と訊かれて年齢を言ったら「あ、それだよ」と言われたんです。ぜんぜん嫌な感じじゃないんですけど。

赤ちゃんを調べたわけではない?

そうです、調べてないです。

この時の処置は確か1回目の流産の時の処置とぜんぜん違いますよね。

前日に行って子宮口を広げる何か入れられて……。

ラミナリアですね。

あー、そうです。それが痛くてつらくて。当日は簡単な麻酔みたいなものを局所に塗られたようで、それで感覚がなくてあっという間に終わったみたいな。

そうなると意識がありますよね。怖さはありましたか?

怖さもありましたが何よりも前日からの処置が苦痛で。機械の何か吸い取っているような音とかは聞こえているんですけど。

痛みは残らなかった?

特になかったです。

1回目の処置の時と比べてみるとどうですか?

1回目の方では麻酔をして眠かったり、口の中がカラカラだったり。2回目の方が負担が少なかったです。全身麻酔の方がおおごとみたいな感じでしたね。近いのに主人に迎えに来てもらったりとか。

2回目の時は?

普通に自分で帰りましたね。なんか普通にさっさと帰れて「こんなに簡単なんだ」という感じで……。院長先生だったので安心感もありましたね。

この時の流産後でも不妊治療を嫌にならなかったですか?

ならなかったですね。また「妊娠するぞ」みたいな感じで。でも手術をしてから次の採卵ができるまでに何回か数値が良くなくて、2周期休んで張り切って病院に行ったけども数値が良くなくて見送ったのが2回くらいありました。

カルテを見ると治療を再開した時にFSHの値が21で、いつもよりも高めだったということだったんですが、普段はいくつくらいだったんでしょうか?

確か10くらいだったと思います。違うかな。

なかなか再開できなかった時の気持ちは?

ちょっとしょんぼりしていた感じでしたかね。でも(当院で)「絶対に波があるんですよ」と言っていただいたんですね。「いい時もあれば悪い時もあるんだな」と前向きに捉えてました。

3回目の妊娠

その後、3回目の体外受精で妊娠・出産に至るわけですが、その前に何か治療を変えましたか?

いえ、同じですね。

この時は卵が2個とれてます。妊娠した卵は凍結していない分割胚の方で、もう一つとれた卵は胚盤胞で凍結したんですよね。

凍結しました。

それでは胚盤胞が一つ残っているんですね。

もう破棄しました。もう通院できないなと思いまして。

子育てしながらは通院できない?

(凍結胚の保存を)1年毎に更新しないといけないし……「この子が幼稚園に行く頃には私はいくつだ?」と思ってあきらめました。

妊娠してから

カルテを見ると妊娠初期、hCGの値の伸びがよくなかったですよね。この時は不安でした?

めちゃくちゃ不安でした。「私のホルモン出てきて!」みたいな。信頼している先生から「この値が10倍くらいないといけないのに4割くらいしかない」と。「どうしよう」と思ってずっとドキドキしてました。

次にクリニックに行った時には?

その時には値が「もう大丈夫」ということで拍子抜けしたくらいの感じで安心しました。

どのくらい経ってクリニックの卒業をしましたか?

確か7週か8週くらいだった。

早い卒業で不安じゃなかったですか?

「もっと通院させてください!」と思ってました。看護師さんにもそう言ってましたが「産科は明るくていいよ」と言われました。

みなさん不妊治療専門のクリニックを卒業して産科に移る際に間が空いてしまう方が多いようですが、与田さんの場合はいかがでしたか?

はい、空きました。なかなか予約がとれなくて2ヶ月空きました。

妊娠初期の2ヶ月は不安ですよね?

もうドキドキです。何もしないでここ(当院)に来るのみでした。

相談相手

不妊治療をしている時の相談相手は?

主人だけですね。あとここ(当院)で聞いてもらってだけだけですね。(インターネットで)検索しなければいいのにいろんなことを検索してしまったりとか……。ただ(当院で)常々「うまくいく時はなにもかも順調に行くから」と言われて、安心していたような気がしますね。

出生前診断

出生前診断をしましたか?

しました。

血液検査?

血液検査です。

出生前診断をした理由を教えていただけますか?

家族が「検査しないと(いけない)」という感じでした。

与田さん自身は検査に抵抗はありませんでしたか?

抵抗はなかったんですが、そういう(陽性の)結果がでても受け止められるかどうか自信がなかったですね。いろんな意見があるとは思うんですけど、自分の年齢のこととか考えて、もしも良くない結果がでても《その子どもは幸せなんだろうか》ということを考えると、結果がどうであれ《産む》とは思えなかったです。考えても考えても結論がでなくて、結果が出てから考えようという感じでした。

結論が出なかった?

ずっとぐるぐると考えるだけで、そのままカウンセリングを受けて、先生も「はい、わかりますよ」みたいな感じだった。結論を持たないまま検査をしてみようということでした。

検査はどれくらいかかりましたか?

20数万円。

検査できる病院は少ないですよね。

全国でも少ないですよね。でもそれができるというのも(産科の)病院を選んだ基準にありました。

仕事

不妊治療中にお仕事は?

アルバイトをしてました。

休みはどうやって都合をつけてましたか?

正社員の方には治療の内容は言ってなくて「通院のため休みます」とか言って。ただバイト仲間が数人いたんですけど、その人たちには「不妊治療で本格的に通院しはじめたので、急に休んだり休みを変わってもらったりすることがあるかも」と伝えてたくさん協力してもらってました。特に体外受精の場合、正社員として働いている人にとっては《本当に大変なんだろうな》と思ってました。自分が正社員で働いていた頃の仕事では、それだけの都合をつけてもらうことはできなかったと思うので。

妊娠・出産するために試してみたこと

治療期間中、お酒やカフェインは?

お酒は全く飲まずに、コーヒーや冷たい飲み物は体を冷やすのでやめてました。今でも。

本当は好き?

お酒は飲まないですけどコーヒーは好きですね。ただカフェインはとらないっていってもチョコレートは食べてるんですけど。あとインスタント(食品)はとらないで野菜をとったりとか。

サプリは飲んでましたか?

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Yクリニックではビタミン剤を飲んでいたと思いますけど……妊娠するまではキウイをたくさん食べていたと思います。

どうしてキウイを?

ビタミンCとかEとか多いと。一日2個とか食べてました。

ビタミンCがみかんの三倍とか。

そうなんですか。

漢方薬は?

飲んでないですね。結果が出なかったらたぶん手を出していたと思います。

日常生活で何かほかに気をつけていたことは?

夏でも腹巻き、レッグウォーマーをしていたと思います。それ以外は何も。お風呂もシャワーで済ませたりとかしてましたし。

鍼灸治療

当院には34週まで通ってきていただいたのですが、それまで鍼のご経験は?

初めてだと思います。

なぜ鍼治療をしようと?

妊娠するために何ができるかって言ったら、ホットヨガも「あり」と思ったんですけど「自分が気持ち的に負担がなくて始められることってなんだろう?」と考えて。漢方薬も有名な所をいくつか検索していたんですけど……冷えがすごいとなるものって、鍼灸でなんていうんでしたっけ?

瘀血おけつ

そう、そういうのは「私の場合はどうなんだろう?」と知りたいと思って(鍼灸院に)行ってみようと。それで(インターネットで)調べてみて女性専用で料金も負担が大きくないところということでここ(当院)に来ました。相談相手もいなかったし話を聞いてもらうだけでも私にはすごく大きかったですね。それにすごく皆さん(不妊治療について)詳しいじゃないですか。お灸も好き。メンテナンスをしてもらって話を聞いてもらう、教えてもらうということが大きかったです。

全体を振り返ってみて

不妊治療をする病院を選ぶ際のポイントはありますか?

やっぱり”プロ”的な対応をされるクリニックもいいんでしょうけど、私としては安心感とか信頼できる先生であったりとか「この人だったらお願いできる」というのがポイントとなったと思います。もちろんYクリニックの先生も良かったんですけど、休みがあるのは「ちょっと……」と思ったのと、ちょっと《イヤだな》と思う人がいるときつい。Wクリニックでは培養士さんと話をする機会があったり、受付の人だったりだとかがすごく良かった。「卵が採れました。こんな卵ですよ」と写真をみせてもらったりとか。

最後に不妊治療を開始しようとする方、また治療をしている方へメッセージか何か知っておいてもらいたいことがあればぜひ。

悩みも感じ方も家族との関係とかも人それぞれ違うので、アドバイスなんてそんな大げさなことは何もないですけど……。私自身は落ち込むこともあるんですけど、自分がポジティブじゃないといいことはないかなと思って笑顔でいようと……もっともっと治療をされている方に比べればそんなに深刻じゃなかったのかもしれませんけど、落ち込むことがあっても前向きでいようと思っていた気はします。笑顔でいないと「赤ちゃんが来てくれないかな」なんて……。移植の後は笑っていないとよくないというじゃないですか。お笑いのDVDを観たりとかしてましたね。

こうすればよかったかもというのはありますか?

「ステップアップを早く」とは思わないですけど、もっと早く病院に行って治療を開始するば良かったなと思いますね。もっと早く病院に行っていればもっと早く知識を得ることができた……知識がないというのは機会を逃していることだと思う。でも私の場合はこの段階を経ないと今みたいにはなっていないとは思うんです。切羽詰まらないとステップアップもできず、病院にも行かずだったので……私にはこのタイミングだったんだなと思います。

たいへん長いお時間ありがとうございました!

ご主人様からのアンケートのご回答

真剣に取り組まないといけないことだけれど、あまり追い込まず、(それでいて)諦めずにいて欲しいと思う。治療している人みんなにチャンスがあるのだから諦めないで。

ご回答ありがとうございました。

聞き手の感想

体外受精での着床期の血中hCGの伸び率は気になる方も多いと思います。hCGの伸びが最初に良くなかったにも関わらず、その後順調に育ち無事に元気な赤ちゃんの出産に至った与田さんのケースは、同じような悩みを抱える方々にとっても、また当院にとってもたいへんな希望となるものです。

なお当院には約2年間、およそ7~10日に一度のペースで妊娠34週まで鍼灸治療を続けられました。

今回話題に上がったキウイフルーツはビタミンCや食物繊維、ミネラルが豊富で、栄養密度はリンゴの約6倍といわれており、不妊症に良いとされるビタミンEや葉酸も入っています。万能の果物ですね。

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