眼筋(眼の筋肉)
眼筋は大きくわけて2つ
眼の構造はとても複雑です。特にカメラの構造をご存知の方はおわかりのように、眼の構造は驚くべきほどとてもうまくできています。ここでは眼精疲労においてポイントとなる眼の筋肉である外眼筋と内眼筋に注目して説明していきます。
外眼筋:眼を上下左右に動かす筋肉
外眼筋は眼の向きを変える筋肉です。上直筋、下直筋、内側直筋、外側直筋、上斜筋、下斜筋の6本あります。腕や脚などの筋肉と同じようにずっと使っていると疲れて動きづらくなってきます。
内眼筋:視力をあわせる筋肉
虹彩筋(こうさいきん)
眼に入る光の量(瞳孔の大きさ)を調節する筋肉です。瞳孔括約筋・瞳孔散大筋をまとめて虹彩筋と呼びます。これらの筋肉に異常があると、光の調節がうまくできずに、ちょっとした光がまぶしく感じたり、逆に暗い所がまったく見えなくなったりします。
毛様体筋(もうようたいきん)
毛様体筋は目のピント(焦点)をあわせるという重要な機能を担っています。カメラでいうところのレンズに相当する水晶体の厚みを調節します。 近い所を見る時には、ピントをあわせるため毛様体筋が縮み水晶体を厚くします。逆に遠い物を見る時には水晶体を薄くし毛様体筋はゆるんでリラックスします。
この毛様体筋の衰えが、目がぼやけて近くや遠くの物が見えない原因となります。
使いっぱなしで筋肉がカチカチに!
同じ姿勢で同じ(近い)距離の同じ位置にある物を見続けていると、眼の筋肉はどうなってしまうのでしょうか?
外眼筋は眼を同じ位置に固定しようと筋肉に力を入れっぱなしになります。毛様体筋はピントをあわせ続けようと同じく力を入れっぱなしになります。すると筋肉に疲労物質がたまってしまいます。
筋肉を縮めてゆるめる動作を繰り返し行わないでいると血流が悪くなり、疲労物質がたまって疲れを感じるようになります。ちょうど肩こりをイメージしていただくのがわかりやすいです。
ゆるませずに使い続けた筋肉には痛みが出てきます。その状態を長期間続けていると、筋肉が常に縮んでいる方が都合がよくなり、筋肉が固く伸びづらくなり眼の働きが悪くなってしまいます。
一旦そうなると大変です。
いつもよく見ている位置・距離以外の物を見ようとしてもなかなかピントが合わず、見ること自体が苦痛になってきます。遠くの物やいつもより少しだけ近い物すらも見るのが困難になり、さらにはどんなに見ようとしてもできなくなってしまいます。
眼の痛み
眼精疲労になると眼のずっと奥の方が痛くなる"眼痛"が起こることもあります。眼痛といわれる痛みは筋肉痛と同じような痛みではありません。
眼痛はどのようにして起こるのでしょうか?次のページをご覧ください。