優しい顔になったね

久しぶりに会ったお友達に「顔が昔に比べて優しい顔になったねー」と言われ、喜んでいいのか悲しいのか複雑な気持ちになったことはありませんか?

この「優しい顔になった」はサロンに初めていらっしゃるお客様の動機の一つになっているようです。ゆっくり自分の顔を見ることもなく日々の忙しさに流され、自分の事はついつい後回し。友人の言葉でいつもより意識して自分の顔を見てみると、そういえば全体的になんだかもったりとした感じ…?以前はあごのラインがもうちょっとすっきりしてたのにな…目元もこんな感じだったっかな…?両手で顔全体を上に引き上げ、そうそうこんな感じだったのよね…と鏡の中の自分と会話してみたり…

顔の「老い」は、輪郭の変化から始まります。10代20代前半の頃の写真と比べると、ほとんどの方は輪郭、特にあごのラインの変化に気づくと思います。 この変化は皮膚のたるみが原因といわれ、そのたるみとは皮膚細胞間の結合が緩んでくるため皮膚が弾力を失い同時に筋肉も衰えて皮膚を支えられなくなる為に起こる老化現象の一つです。また輪郭だけでなく鼻のわきあたりの毛穴が最近目立ってきたような気がする、というのもたるみが原因です。丸だった毛穴が下にひっぱられ縦長の円になった状態をイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。

対策としてはお肌に水分をたっぷり与え、血行をよくし、新陳代謝を活発にすることが大切になってきます。日々の基本的なお手入れの中でも乳液やクリームをつけるとき顔の中心から外側に向かって手のひら全体でのばしたり、顔全体を軽く指先でトントントントンと叩くだけでも効果的です。

気になる方は、早速今晩から試してみましょう。今日の自分の行いが、明日の自分をつくります。

自分自身をいたわっていますか?

今朝も寒かったですね。日中はお日様が出ていたので良かったのですが帰り道はマフラーをしっかり巻いて手袋をして帰ってきました。
こういう日が続くと、いつも元気な方でも体調を崩してしまうのもむりないと思います。私が属している経絡治療学会で一緒に勉強している先生も先日の勉強会の時「なんだか最近疲れやすいんです」と話していました。

今回は自分でも押せる疲労回復に効果的な経穴(ツボ)をご紹介します。

足三里(あしさんり) 疲労回復の代表的なツボです。膝を立てた状態でひざのお皿の下、指4本目あたり、すねの外側を強めに押してください。千年灸などのお灸も効果的です。

湧泉(ゆうせん)足指を全部つかんで足底側に曲げると足の裏に「人」の字が現れます。その交点にできるくぼみが湧泉です。このツボを刺激すると生命エネルギーが湧くというつぼです。このツボを中心に土踏まずを3分程親指でぐいぐいと揉んでください。

労宮(ろうきゅう)手を握ったときに中指が手のひらにあたる場所です。押すと痛みを感じる方もいらっしゃるかもしれません。強めにゆっくり押しましょう。心が疲れた時(しんろう)に効果的です。
余談ですが、緊張したら手のひらに「人」という字を書いて飲み込むとよい!と聞いたことがありませんか?個人的な意見ですがそれは手のひらの労宮を刺激するから緊張緩和に効果があるのだと思います。

どうでしょう押してみました?痛かったですか?気持ちよかったですか?
湯船に使っている時、テレビを見ている時、寝る前など、生活スタイルに合わせて取り入れてみてください。
継続は健康なり !

芽吹き時(めぶきどき)と私たちの体調

あっという間に3月になってしまいました。昨日は大荒れのお天気でしたね、私の折りたたみの傘は無残な形に変形してしまいましたが、みなさんは大丈夫でしたか?

先日、お客様とのお話で、「芽吹き時」という言葉が何度か出てきました。東洋医学の陰陽五行説によるとこの時期のことを啓蟄(けいちつ)といっています(3月6日頃から春分まで)。暦便覧には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」と記されています。冬の間お休みしていた虫や植物が暖かい日差しとともに動き、芽を出す時期ということなのでしょうが、この時期私たちにとっては季節の変わり目、体調やお肌や心が変化しやすい時でもあるのです。

サロンに来ていただいているお客様にもこの季節が苦手という方が結構いらっしゃいます。体のだるさや、背中や頸や頭部の重苦しさ、疲れがなかなか抜けない、眠れない、眠りすぎる等 身体に出る方。イライラしたり、不安になったり、悲しくなったりと気持ちの浮き沈みが激しい等、精神面に出てしまう方。中には「 自然の力、植物たちの持つ生命力に脅威を感じてしまう」とお話して下さったお客様もいらっしゃいました。

春先は気温の上昇とともに 体内環境の調節が難しく、身体が気温の変化にうまく対応できず体調が崩れやすくなります。

東洋医学には自然界と人体を、木・火・土・金・水(5行)にわけてそれぞれを季節や体の臓器などとして表し特徴づけている5行学説というものがあります。ちなみに「木」を 例としてあげてみます。5行学説の5季では『春』、5臓では『肝』5味では『酸』5志では『怒』をあらわします。詳しくは今度お話しすることにして、つまり「春」は肝の働きが活発になる時ということになります。臓腑概説で『肝』は判断力や計画性などの精神活動を支配し、身体の活動を円滑に行わせたり休息を指揮するといわれ、そのため『将軍の肝』ともいわれています。肝心要・肝腎要(かんじんかなめ)もよく使われている言葉ですよね。

肝がしっかりしていれば、内外の変化にすばやく対応して適切な行動がとれるのですが、気候の変化や暴飲暴食、休息の過不足、極度のストレス、外傷(怪我や手術)などでバランスが崩れるとイライラしたり、逆におどおどしたり安眠できなくなります。その為、気血のめぐりが悪くなり、頭痛、耳鳴り、めまい、月経異常として身体にあらわれてきます。

この時期を上手に乗りきる為にどうすればいいのでしょう?
私なりに考えてみました。

  1. 何事も程ほどに、頑張りすぎないこと。
  2.  ゆっくり入浴し、早めに休むこと。
  3. 自分の時間(好きなことをする時間)を持つこと。
  4. 気の合う人達と会ったり食事すること。
  5. 体を冷やさないこと。
  6. 季節のものを意識して食べること。

忙しすぎてとてもそんな時間が取れない~という方は

  1. 頑張っている自分を毎日褒めてあげること。
  2. 時には自分にご褒美をあげること。
  3. 暴飲暴食は控え、よく噛んで食べること。
  4. 一人で抱え込まないこと。
  5. 体を冷やさない事。
  6. 季節のものを意識して食べること。

薬膳料理で『春』は酸味と甘味をバランスよく組み合わせた料理を勧めているようです。単純な私は今日は酢豚にしようかしら?と思ってしまいましたが…『酸』と『甘』を組み合わせたメニューを色々試してみるのも良いかもしれませんね。

そして今すぐできること、何よりも身体の声を聴いてあげて欲しいと思います。自分を癒すことからはじめましょう。
たとえ最近なんだかイライラして怒りっぽくなったり何もヤル気がおきなくなった自分がいたとしても責めないで欲しいと思います。一人で悩まないで、家族やパートナー仲の良い友人に相談してみてください。また、みなさんの周りにつらそうな方がいらしたら、ゆっくり話を聴いてあげて欲しいと思います。親しい方なら、背中をなでたり肩を揉んであげるのもお互いのエネルギー交換ができるのでおすすめです。

「自分に優しく 人にも優しく 」
自然と調和しながら、ゆっくり焦らず前に進んでいきたいものです。

(医道の日本社 東洋医学概論参照)

花粉症

今日は小雨のぱらつく寒い一日でしたね。季節の変わり目は体調を崩しやすいものです。
みなさんは大丈夫ですか?

私のまわりでは早くも花粉症で苦しんでいる友人がいます。毎年5月頃まで、仕事にも影響が出てしまう程辛いのだそうです。環境省の発表によると今年の花粉の総飛散量は、関東では平年の半分程度との事です。昨年に比べ今年は少し楽かもしれません。

花粉症とは、免疫系が誤動作するアレルギーのひとつです。

(1) 体は、外部から異物が侵入するとまず、それを受け入れるかどうかを考えます。
(2) 排除すると判断した場合、
(3) 体はこれと反応する物質を作る仕組みをもっています。この物質をIgE抗体といいます。
(4) 抗体ができた後、
(5) 再び花粉が体内に入ると、鼻の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。
(6) その結果、肥満細胞から化学物質(ヒスタミン)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。

くしゃみや鼻水、涙は異物を体の外に出そうとする生理作用なのですね。

アレルギーの抗体が作られなってしまう花粉症を治すことは難しいかもしれませんが、花粉対策マスクや、手洗い、うがい等での予防。適度な運動、バランスのとれた食事、睡眠をしっかり摂る事で免疫力を高めるなど当たり前の事ばかりですが、日々の生活を見直してみるのも良いかもしれません。セルフケアとして指圧やアロマテラピーはおすすめです。

●目のかゆみに効果的なつぼ(経穴)
承泣(しょうきゅう):瞳孔の下のくぼみの部分
中指をやや寝かせゆっくり圧を加えましょう。

●鼻水・鼻づまりに効果的なつぼ
迎香(げいこう):小鼻の両脇
少し強めに、こねるように押してみましょう。

●簡単にできるアロマテラピー
コットンに殺菌効果のあるペパーミントやユーカリのエッセンシャルオイルを1滴たらし、マスクやハンカチに挟むだけでもアロマテラピー効果を実感できます。

国民病とまでいわれている花粉症は今では都会病ともいわれていて環境やストレスも大きな原因です。
慌しい毎日の中で、ホッとできる時間が今何より私たちに必要なのかもしれませんね。