不妊症・不育症の鍼灸治療 女性のための鍼灸サロンvvB

結婚1年目から治療開始、早い決断で妊娠

不妊症(不育症)治療・出産体験インタビュー

結婚1年目から不妊治療を開始して3年目に出産に至ることができた早い事例

回答者プロフィール・治療歴

石田さん(仮名)
神奈川県横浜市 37歳 結婚 3年目 ※出産時

2012年
11月 結婚、ブライダルチェックをクリニックにて受診、 AMH 0.65との結果が出る
2013年
3月 1回目人工授精 → ✕
5月 2回目人工授精 → ✕
6月 採卵1回目 顕微授精 → 分割せず
治療休み、漢方薬飲み鍼に通う
2014年
1月 治療再開
採卵2回目 3つ採卵
1つ コンベンショナルIVF(ふりかけ)、2つ 顕微授精 → 全て胚盤胞にならず
2月 採卵3回目 2つとれる
顕微授精 → 1つが4分割 → 凍結
3月 子宮内膜を厚くする薬(ルトラール)を服用・塗布(エストラーナテープ)
4月 移植 → 妊娠判定
12月 出産

インタビュー本文

インタビュー日時 2016年5月
◆…聞き手

不妊治療開始

不妊症・不育症治療体験談インタビューイメージ
石田さん

今からインタビューの方を始めさせていただきます。お願いします。

お願いします。

ではまずどうして不妊治療をしようと思ったのかというところから伺います。

はい。結婚した時点で既に35歳。周りにも不妊治療をされている方もいたので、ちょっと早めに診断をしようと思い、結婚したすぐ後にブライダルチェックに行き、AMHの数値がちょっと低かったのでそれですぐに治療に入りました。

ブライダルチェックではどういうのをしたか覚えていますか?

主にAMH(※卵巣年齢検査)、ホルモンチェックみたいなもの、血液検査と血液検査と内診だったと思います。

時間はどのくらいかかったか覚えていらっしゃいますか?

時間はたぶん1時間もかからず。

AMHの値が低かったということですが数値がどれくらいだったか覚えていますか?

たしか0.65とかだったんで、もう四、五十歳代の平均値くらいだったと思います。

不妊治療を開始して子宮内膜が薄かったということですが、最初の治療ステージは?

最初は人工授精ですね。

その後、すぐに顕微授精に進んでますよね。この時、自分がどの治療のステージまで進んでもいいと考えていましたか?

きるだけ早く子供が欲しかったので、必要であれば(コンベンショナル)体外受精や顕微授精を行うというのは最初から考えていました。もともとAMHが低かったので「人工授精による妊娠は難しいかな」というのは最初から感じていたところです。担当医から「顕微授精の方が確率が高い」というアドバイスがあったので、最初から顕微授精にしました。

(顕微授精にしたのは)採卵の数も関係していますか?

初回は1個くらいしか取れなくて。その後も採取できた卵子の数が少なかったので、確率を高めるために顕微授精を先生が勧めてくれたのだと思います。

ご主人の方の(精子の)運動率とかは?

主人の方は全く問題なかったです。

ありがとうございます。そうして採卵をしたんですけど、最初はなかなか育たなかったんですよね。分割もしなかった。

そうですね。はい。

先生は女性?

男性です。

いつも担当の先生は同じだったんですか?

そうですね、だいたい院長先生にみてもらっていました。

病院でのお薬は?

卵を増やすクロミッドという薬を飲んでいました。また初回はホルモン注射をしましたが、AMHが低いとあまり効果がない場合があるとの先生の話により、2回目は行っていません。

移植の時は?

移植の前は子宮内膜が薄かったのでそれを補充するテープ(エストラーナテープ)を貼っていたのと、ルトラールを服用していました。

仕事との両立

お仕事も続けられていましたよね?不妊治療との両立についてはどうでしたか?

やはり両立は大変だったんですが、 仕事を続けながら通院したいと考えており、夜間も診療している病院を選んだので、そこまで負担にならずに両立できていたと思っています。

病院に通いやすかったというのは、お仕事場から近かった?

はい。会社から30分ほどでした。

会社には(不妊治療をしていることを)伝えていたんですか?

伝えていなかったです。

(治療の日は)お仕事は?

休んだり、半休を取得するなどして対応していました。

半休取る時の理由とかは?

休みが取りやすい会社なので、「私用で休みます」という程度です。上司にも特に詳しい理由は伝えませんでした。

上司も訊かず?

特に訊かれませんでした。

上司の方は男の方?

はい、男性です。

職場で知っている人っていうのはいらっしゃったんですか?

一切言ってないです。

相談相手

相談できるような方はいらっしゃいましたか?

やはり一番の相談相手は主人でした。 治療がうまくいかず当たってしまったこともあったのですが、主人は楽観的な性格なので、そこまで重く受け止めずにいてくれたっていうのが良かったのかもしれません。逆にもっと真剣に色々と考えてほしいところはありましたが。主人とは、最終的に子供ができなかった場合、養子縁組をするかということまで話していました。

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お友だちとかには?

数人には言いました。

そのお友だちは不妊治療の経験者ですか?

いえ、以前からの知り合いで色々話せる間柄の友人です。

周りに不妊治療をしている方っていらっしゃいましたか?

詳しくは聞いてはいないのですが「不妊治療をしていた」というのは聞いたことがあります。

こういったインタビューを何度かしていて、こういう不妊治療の話をできる場所がなく「(鍼灸院の)担当の人と話せると楽になった」っていう声を聴くんですけど、石田さんはどうでしたか?

たしかにそうですね。友人にしても毎日会えるわけでもないですし、 1 、2ヶ月に1回程度しか会ったりできないので、そういった意味ではこちらで悩みなどを話すことができ、非常に気が楽になりました。

お友だちより会ってる回数が多いですもんね。

多いですね(笑い)。週に1回程度通っていたので。

不妊治療中のストレス解消

ご主人との関係はどうでしたか?協力に対しての考えとか?

主人はタバコを吸っていたので、「やめてほしい」と言って何回もケンカになったことはありますけど、結局やめてくれなくて ( 笑い ) 。そこは結構ぶつかったところですね。 でも、お互いにお酒が好きだったので、お酒を飲みながら本音を言いあうことで、ストレス解消ができていたと思います。

タバコはお家の中で?

家の中ではダメで(笑い)。吸うなら外まで行ってもらっていました。

途中で治療を一回お休みをされています。その理由は?

人工授精してもダメで、更に採卵しても卵子が育たず。自分が《欠陥品みたいだ》とすごく落ち込んでしまい、治療から一度離れてストレスを軽減したいと思い、治療を休みました。お休み中はお酒を飲んだり旅行したり、食生活など見直したりして生活しました。

ちょうどその時にお家も……

そうですね。家も買って引越しをし、環境と心境の変化があったのも良かったのかなと思っています。

不安になったこと、つらかったこと、またもしその対処法とかがあればそれもお聞かせいただければと思います。

2回、(コンベンショナル)体外受精、顕微授精をしてもダメだった時は「もう赤ちゃんができないのでは」とすごく落ち込みました。それで主人に当たったりしたこともあります。鍼でリラックスしたり、友達や主人と食事などに出かけたりというのがストレスの発散になっていたと思います。

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運動とかはされていましたか?

運動は少しだけホットヨガに通いました(笑い)。

どのくらい?

たぶん3ヶ月くらいだと思うのですが、通い始めてすぐに妊娠判定が出たのでやめてしまいました。

妊娠

2回採卵してうまくいかず、3回目にやっと育ったんですが、なにか薬や治療方法を変えたということはありましたか?

はい、採卵2回目のまでは食生活のことを全く気を付けていなくて。外食が多く、結構お酒も飲んでいたりしていていました。そういうのが良くなかったと思っています。インターネット等を見ると「食生活が大事」と書いてあったりして《内面から変えないと難しいのかな》と思い、漢方薬を飲んだり、鍼に通うなどして、体のことを考えるようになりまし た。食生活も野菜を多めに取るなどして気を付けました。

3回目に妊娠反応がプラスになったんですよね。妊娠反応がプラスに出てきた時のお気持ちは?

やはり、すごく嬉しかったですね。と同時に《ちゃんと育ってくれるか》という不安もありました。

ご主人にもすぐに?

そうですね、すぐに伝えました。主人もすごく喜んでくれました。

妊娠中にはどんなことを考えていましたか?

妊娠時は36歳でしたので、ただただ《無事に生まれてきてくれれば》と考えていました。

出生前の診断、羊水検査は考えましたか?

高齢になるほど様々なリスクが高くなるという情報をインターネットで見たりしていたので、主人は「やった方がいいのでは」と言っていたのですが、結果がどうであれ、私は「産む」と決めていたので、仮に羊水検査で陽性の結果が出た場合に、出産まで色々なことを考えてしまい、精神が耐えられないだろうと思い、羊水検査は受けませんでした。

鍼灸と漢方

こちらにいらっしゃるまで鍼灸治療をやったことは?

やったことはありませんでした。

鍼灸をやってみようと思ったのはどうしてですか?

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イメージ

インターネットなどを見ていると「鍼が良かった」「漢方が良かった」という情報を見たので《少しでもプラスになることがあるならやってみよう》と思い、通い始めました。漢方薬は「瓊玉膏けいぎょくこう」や「冠元顆粒かんげんかりゅう」「婦宝当帰膠ふほうとうきこう」というのを飲んでいて、周期に応じて「参茸補血丸さんじょうほけつがん」、「紅沙棘ホンサージ」なども飲んでいました

それは先生の処方ですか?

病院とは別に漢方薬局に行って処方してもらっていました。

鍼灸治療が役に立った点は何かありましたか?

3か月程通っていると、冷えや肩こりが改善されたというのがあったのと、血行も良くなったと思っています。あとリラックスができたっていうのは大きかった。色々なことを”話せる”っていうのがすごい自分としては助かったっていうふうに思っています。

振り返ってみて

「もう少しこうしていればよかった」という気持ちは何かありますか?

主人とお付き合いを始めた当初は独り暮らしをしていて、その時の食生活や生活習慣がひどかったですね。あまり自分で手料理せず、買ってきたものを食べたり、お酒は朝までとか(笑い) 。食生活や生活習慣は気を付けておくべきだったと思っています。

そんなお酒をたくさん飲むようには見えなかったですけど(笑い)。

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(小さい声で)飲んでました……ハイ。

不妊治療を今からしようとしている方とかこれから開始しようとしている人に知っておいてもらいたいことやメッセージをいただければ。

食生活や生活習慣は大切だったな、と思うのと、時には治療のことを忘れてお酒を飲んだり、運動したり、ストレスを発散する方法を見つけてほしいと思います。あとは、後悔がないようにやれることはやってみるということ。神頼みで、主人と一緒に神社に行ったりもしました。ちなみに3回目の顕微授精の時は「もうこれで最後にしよう」と主人と話して いて…… 。それで、移植後には、治療のことは考えないように友人と早朝から湘南までドライブに行き、パンケーキを食べ、お寺巡りをしたりしていました。治療をする上で何が良いかというのは人それぞれだと思うので、ストレス発散方法や、精神のバランスをうまく保つ方法を見つけてほしいと思います。(※後日談:たまたま行ったお寺が、子宝に関するお寺が多かったので、今となっては《ご利益があったのかも》と思っています。)

ありがとうございました。

ご主人様からのアンケートのご回答

奥さんの苦労・気持ちに比べたら、男性側のそれは大変少なく、なかなか同じ立場、同じ思いで考えることは難しい時もあります。心ない事を言ってしまったりする事がありました。自分は深く考えず、負担にも感じず、まあいつかできるかも……と軽い気持ちでした。今思えば色々な可能性(不妊治療や、鍼灸など)を行えてよかった。治療をしなければできなかったかもしれない体験やまた新しいステージでの生活など、妻には大変感謝しております。

ご回答ありがとうございました!

聞き手の感想

初めてご来院時に、体の末梢ではなくお尻と大腿の外側が冷えるとおっしゃっていたのがとても印象的でした。なかなかその冷えが改善しませんでしたが、1週間に一度、定期的に治療を受けていただいたこともあってか、3ヶ月を過ぎた頃には、その冷える部位にお灸をする必要がなくなるほどに改善していました。

不妊治療期間中、お家を購入したり、お友達の結婚式で海外に行ったりとアクティブに動いていらっしゃったことで、気持ちが治療のストレスだけに覆われずに良い結果へと繋がっていったのかもしれません。

お仕事にも復帰されてお忙しい中、今はまた二人目をお考えとのこと。うまくいきますようにと応援しています。

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