東洋医学の子宮筋腫と鍼灸治療

東洋医学の子宮

東洋医学では、子宮は月経をめぐらす腑の機能と、胎児を宿し育てる臓の機能の両方を持っているとされています。

女子が発育成熟してくると、衝脈任脈という経絡、また気や血が充実して月経が始まり、受胎(着床)が可能になります。発育が不十分、衝脈や任脈がバランスを失う、気血が不足などの状態であると、月経不順、閉経などの症状が現れます。

子宮は腎や肝とも関係が深く、腎や肝の働きが正常でないときも月経不順が起きてきます。月経は年齢とも深く関係し、およそ50歳で腎気や衝脈、任脈の働きが衰退し、気、血も減弱して月経は停止し、妊娠は不可能になるといわれています。

子宮は妊娠をすると同時に胎児を保護育成する大切な臓器となります。妊娠前までは月経を管理していた衝脈と任脈は、受胎後は胎児への栄養補給をするようになります。妊娠中に異常が生じた場合には、衝脈や任脈の気血を充実させて、胎児に栄養を与えるような治療を行います。

原因

子宮筋腫は、東洋医学ではストレスや冷えなどによる肝鬱気滞血瘀などの状態が原因で子宮の周りの血行が悪化してできると考えられています。

肝は蔵血作用といって血を蓄える作用を持っています。肝の機能がストレスなどで低下すると肝気が鬱結(停滞)し、気滞の状態になり、気の巡りが悪くなるため連動して全身の血の巡りが悪くなり血瘀の状態になります。原因としてはストレスや冷えの他に睡眠不足などが考えられます。

よく使用される漢方薬

漢方薬は補助的に使用されることが多く、主に血瘀の改善を目的としています。

鍼灸治療の方針

子宮筋腫に対する当サロンの鍼灸治療の方針は、瘀血を改善して全身の血流を改善していくことが主となります。主に身体(特に腹部)を温めるほか、ストレスを軽減し全身の気血の調整を行なってまいります。冷えの解消を行うために手足に温かいお灸をすることもあります。

治療のペースは一週間に1回程度、個人差はありますが、子宮筋腫に間接的に影響する原因である諸症状も一緒にじっくりと治療をしていくため、効果が出るまでに数ヶ月かかることもあります。鍼灸治療と共にかかりつけの医師と相談して定期的に検診を受けていただくのが理想です。

主に使用する経穴(ツボ)

症状や体質によって多少変わりますが、主に以下のツボに鍼灸治療を行っていきます。

養生法

日々の生活で気を付けていただきたいことは、出来るだけ身体を冷やさないようにすることです。まず服装は、下半身(特に下腹部)を締め付けるものや冷やしやすいものは血流を悪くするので避けましょう。食事では、調理法は温めるものを選び、根菜類など身体を温める作用にある食材を中心に一品料理を避け、バランスの良い食生活を摂りましょう。また、乳製品、油脂の多い食品、甘いものは消化に時間もかかり免疫力の低下にも繋がるので摂取は控えましょう。その他には、あまり無理をせず、充分な睡眠をとることが大切です。

子宮筋腫でお悩みの方へメッセージ

子宮筋腫は女性の5人に1人が持っているといわれるほど一般的な疾患です。また、良性の腫瘍とはいっても痛みが出ることもあり、怖い病気のように感じてしまう一方、治療して治癒することができる疾患です。

ご自身で出来るホームケアで冷えを改善して、毎日健康に過ごしていただくような養生法(ホームケア)の指導に加えて、血瘀の改善だけでなく、日々の全身の状態をより良い状態にするお手伝いをしてまいります。

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