東洋医学の自律神経失調症と鍼灸治療

自律神経失調症の原因

東洋医学において自律神経失調症は、肺、の五臓の働きが関係していると考えます。五臓の機能が滞るとそれぞれ次のような様々な症状を引き起こします。

肝の場合
筋力低下・筋肉の痛み・ひきつれ、めまい、視力低下、月経異常、イライラ、怒りやすい
心の場合
言語・味覚障害、不眠、心悸、健忘
脾の場合
全身の倦怠感、四肢無力、消化吸収以上、津液の不足・停滞 
肺の場合
皮膚の乾燥、湿疹、咳・痰、鼻が詰まる、発声異常、短気、息切れ
腎の場合
耳鳴り・難聴、生殖機能低下、排尿異常、骨が脆くなる、歯の異常、発育低下、腰痛、健忘

血の道症

女性特有の自律神経失調症を東洋医学では総称して「血の道症」と呼んでいます。女性の一生は血にまつわることが多く、血の道症は東洋医学で女性だけに用いられる言葉です。血の道症は、更年期、月経、妊娠、出産、流産などに伴って、血液の循環が悪くなって起こります。女性の生理現象一般に伴って発症するもので、頭痛、めまい、精神不安などの諸症状、子宮関係の病気の俗称としても使われています。

よく使用される漢方薬

自律神経失調症の鍼灸治療の方針

問診の際に体質や生活環境をうかがい、のぼせや発汗、動悸やめまい、倦怠感、不眠などそれぞれの具体的な症状にあわせて鍼灸治療を行います。 特に臓器に刺激を与えることのできる経穴のある膀胱経を重点的に治療をしていきます。

また、血の道症の原因もさまざまですが、血流を改善させたり、ホルモンバランスを整えるためにも肝、腎経を治療し気血の滞りを改善していきます。

自律神経失調症は症状が多岐にわたり、また症状の感じ方も個人差が大きいため一概には申し上げられませんが、鍼灸治療のペースは週に一度を目安にご無理のなく、また症状が改善されてきた場合は、間隔を少しずつ広げて継続的に鍼灸治療を受けられることをおすすめいたします。

主に使用する経穴(ツボ)

自律神経失調症でお悩みの方へメッセージ

身体的・精神的に不調を感じ病院に行っても、「異常なし」と診断され、また症状が多岐にわたりつらい思いをしている方はいませんか?

もしかしたら自律神経失調症かもしれません。自律神経失調症の症状はさまざまで個人差もあるので、本来は別の病名がつく疾患も自律神経失調症と診断されるケースも少なくはないようです。

自律神経失調症は、遺伝体質、性格、ストレスの感受性により症状の現れ方もさまざまであると言われ、治療は心身両面から柔軟に行うことが必要です。また、症状には波があり、自己判断で治療を中止したりせず、定期的な受診が大切です。

自律神経失調症の治療法には、いろいろな方法があるので自分に合った治療法を見つけましょう。また、なんでも自律神経失調症と考えてしまうと、重大な病気を見逃すことにもなりかねませんので気をつけましょう。

性格面も関係しますので、あれこれ頑張りすぎないようにすることも大切です。治療期間が長くなってしまうのはつらいかもしれませんが、ゆっくりと少しずつ治していきましょう。

トップ